最新版 糖尿病虎の巻-新時代の糖尿病診療を実践する
トピックス α細胞・β細胞のバランスから考える糖尿病
河盛 段
1
1大阪大学 大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学
キーワード:
Glucagon
,
Insulin
,
シグナルトランスダクション
,
疾患モデル(動物)
,
Insulin Receptor
,
糖尿病
,
グルカゴン分泌細胞
,
インスリン分泌細胞
,
Glucagon-Like Peptide 1
Keyword:
Disease Models, Animal
,
Diabetes Mellitus
,
Glucagon
,
Insulin
,
Receptor, Insulin
,
Signal Transduction
,
Glucagon-Secreting Cells
,
Insulin-Secreting Cells
,
Glucagon-Like Peptide 1
pp.683-688
発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011353505
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・糖尿病では膵島β細胞から分泌されるインスリンの量的および質的な不足のみならず、α細胞より分泌されるグルカゴンの分泌異常も認められ、両者のバランスの破綻が糖平衡異常を引き起こしている。・グルカゴン分泌はエネルギー状態や神経系、内分泌系などにより複雑かつ高度に調節されているが、近年とくにインスリンを介した膵島内調節やGLP-1による調節機構が見出され、インスリンとグルカゴンはそれぞれ別個ではなく、密接に関連しながら分泌・機能調節されていることが明らかとなってきている。・それゆえ、インスリンのみならずグルカゴンをも標的とした新たな糖尿病治療戦略が注目されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2011