糖尿病治療 通説への挑戦 進化する科学知識は既存の糖尿病治療学に何を伝えたいのか 治療
経口薬 最近の新薬:SGLT2阻害薬
藤本 啓
1
,
宇都宮 一典
1東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科
キーワード:
Gastric Inhibitory Polypeptide
,
Glucagon
,
Ketone Bodies
,
血圧
,
脂質代謝
,
体重減少
,
腸管吸収
,
糖尿病-2型
,
Uric Acid
,
細胞サイズ
,
インスリン分泌細胞
,
Glucagon-Like Peptide 1
,
SGLT2 Inhibitors
Keyword:
Blood Pressure
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Glucagon
,
Gastric Inhibitory Polypeptide
,
Intestinal Absorption
,
Ketone Bodies
,
Uric Acid
,
Weight Loss
,
Cell Size
,
Lipid Metabolism
,
Insulin-Secreting Cells
,
Glucagon-Like Peptide 1
pp.593-597
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015158986
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食生活の欧米化に伴い肥満2型糖尿病患者は増加している.肥満は高血糖,脂質異常症,ひいては心血管疾患の原因となるため,血糖コントロールのみならず体重,血圧,脂質異常の改善も重要となる.近年,尿糖排泄を促進することで血糖低下をきたす新規糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬が使用可能となった.SGLT2阻害薬は血糖低下に加え,体重・血圧低下と脂質異常の改善が期待でき,心血管疾患を抑制することが期待される.一方,SGLT2阻害薬の体重・血圧低下と脂質異常改善の機序は不明である.また,尿酸,グルカゴン分泌,小腸からのブドウ糖吸収に対する知見も報告されつつある.
©Nankodo Co., Ltd., 2015