薫風吹く膠原病診療-臨床を駆ける進歩の風
治療薬剤の進歩 低分子免疫抑制薬
川畑 仁人
1
1東京大学医学部附属病院 アレルギー・リウマチ内科
キーワード:
シグナルトランスダクション
,
結合組織疾患
,
経口投与
,
免疫抑制剤
,
ノックアウトマウス
,
ランダム化比較試験
,
Calcineurin
,
MAP Kinases
,
Janus Kinases
,
Fingolimod
,
分子標的治療
,
Syk Kinase
,
Mycophenolate Mofetil
Keyword:
Fingolimod Hydrochloride
,
Administration, Oral
,
Syk Kinase
,
Connective Tissue Diseases
,
Immunosuppressive Agents
,
Mycophenolic Acid
,
Signal Transduction
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Mice, Knockout
,
Calcineurin
,
Mitogen-Activated Protein Kinases
,
Janus Kinases
,
Molecular Targeted Therapy
pp.658-664
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011160966
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●膠原病治療において、azathioprineやmethotrexate、cyclophosphamideなど従来の免疫抑制薬は、蓄積されたエビデンスと使用経験から多くの場面で用いられているが、いまだ十分な効果が得られない場合や副作用で使用できない症例も多い。●生物学的製剤とともに低分子免疫抑制薬は、そのユニークな作用機序や標的分子から、将来膠原病治療の全体像を塗り替える可能性を期待されている。●とくに低分子免疫抑制薬は、生物学的製剤と異なり、Jak、Sykというような細胞内分子を標的とすることができ、経口投与という利便性と経済性も備えていることから、今後の臨床的な研究と安全性の評価が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2011