薫風吹く膠原病診療-臨床を駆ける進歩の風
診断・治療の進歩 Behcet病
桑名 正隆
1
1慶応義塾大学 医学部リウマチ内科
キーワード:
Azathioprine
,
Behcet症候群
,
Colchicine
,
鑑別診断
,
髄液
,
免疫抑制療法
,
診療ガイドライン
,
ランダム化比較試験
,
Infliximab
,
腫瘍壊死因子アルファ
,
HLA-A26抗原
,
髄液検査
Keyword:
Infliximab
,
Cerebrospinal Fluid
,
Azathioprine
,
Behcet Syndrome
,
Diagnosis, Differential
,
Colchicine
,
Immunosuppression
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Practice Guidelines as Topic
,
HLA-A*26 Antigen
pp.603-606
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011160956
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・Behcet病は眼ブドウ膜炎、口腔内アフタ、外陰部潰瘍など皮膚粘膜症状を主徴とする自己炎症症候群である。・最近の軽症化により診断に苦慮する症例が増えている。・主症状、副症状は特異的でないために他疾患の鑑別が大切で、安易にBehcet病の診断を下すことは慎むべきである。・TNF阻害薬は網膜ブドウ膜炎のみならず腸管、神経など特殊病型にも有効とする報告が集積され、再発・難治例に対する治療として期待されている。・ヨーロッパリウマチ学会(EULAR)の治療レコメンデーションでは、azathioprineを中心とした免疫抑制療法と関節症状、結節性紅斑様皮疹、外陰部潰瘍の予防にcolchicineが推奨されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2011