発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011140431
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
28歳男。口渇、多飲、全身倦怠感で受診した。甲状腺機能は正常で糖尿病性ケトーシス(DK)と診断し、インスリン持続静注で加療を開始し、回復後に強化インスリン療法を開始した。最大インスリン必要量は31単位/dayであったが、徐々に減少し退院時には23単位となった。糖尿病合併症は認めなかった。退院後もインスリン必要量は減少し、初発後29ヵ月には各食前に2~4単位のインスリン注射で低血糖発作が頻発したためbuformin投与に変更した。通院を自己中断し初発後64ヵ月に再び口渇、多飲、全身倦怠感で受診した。DKの診断で2回目の入院となり、1回目と同様の治療を行った。糖尿病合併症は網膜症、腎症、神経障害とも認めず、再びインスリン自己分泌能は回復し、2度目のDKから24ヵ月目、食後2時間血清Cペプチド1.7ng/mlまで改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2011