発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012364678
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53歳男。20歳時の交通外傷時に輸血歴があり、4年前に慢性C型肝炎と診断され、1ヵ月後よりpeginterferon(PEG-IFN)投与を開始し、13週後のPCR法にてHCV-RNAの陰性化を認め投与中止となった。翌年に再燃を認めたためIFNを12週投与し、2年後の2度目の再燃でIFN投与を開始し、1ヵ月後にribavirin(RBV)併用療法を開始し、22週目にHCV-RNAは陰性化した。IFN/RBV併用療法44週目頃より、口渇・多飲・多尿・体重減少の出現、全身倦怠感・嘔気が増悪し、糖尿病性ケトアシドーシスと診断され、当科緊急入院となった。空腹時血糖463mg/dl、HbA1c 7.6%、膵島関連自己抗体陰性でインスリン分泌能の低下を認めた。入院後よりインスリン持続点滴を開始し、3日目より強化インスリン療法を導入した。その後、血糖値は不安定で、約2ヵ月後にインスリンポンプによる血糖コントロールに切り替えた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012