消化器内視鏡診療の進歩 パラダイムシフトへの胎動を覘きみる
腫瘍性病変における内視鏡診療の進歩 十二指腸腫瘍 乳頭部腫瘍を中心に
伊藤 彰浩
1
,
廣岡 芳樹
,
川嶋 啓揮
,
大野 栄三郎
,
石川 卓哉
,
後藤 秀実
1名古屋大学 消化器内科
キーワード:
カルチノイド腫瘍
,
十二指腸鏡法
,
腫瘍進行度
,
鑑別診断
,
腺腫
,
総胆管腫瘍
,
胆膵管膨大部
,
分類
,
傍神経節腫
,
治療成績
,
腺腫内癌
Keyword:
Adenoma
,
Carcinoid Tumor
,
Common Bile Duct Neoplasms
,
Diagnosis, Differential
,
Classification
,
Duodenoscopy
,
Neoplasm Staging
,
Paraganglioma
,
Ampulla of Vater
,
Treatment Outcome
pp.638-642
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011003829
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十二指腸腫瘍は胃や大腸に比して発生頻度は低く、十二指腸の中では十二指腸乳頭部が好発部位である。乳頭部癌は、腫瘤型、潰瘍型、混在型、その他の型に肉眼的形態分類され、潰瘍型や混合型は進行癌である。乳頭部癌は通常外科的に切除され、その基本術式は幽門輪温存膵頭十二指腸切除術である。近年、胆膵管内進展を伴わない乳頭部腺腫や腺腫内癌に対して、内視鏡的乳頭切除術が施行されるようになった。腺腫や腺腫内癌は大十二指腸乳頭(Ad)を発生母地とし、褪色調の上皮性変化を有することが多い。内視鏡的切除の適否決定には胆膵管内超音波検査所見が重要である。
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