消化器内視鏡診療の進歩 パラダイムシフトへの胎動を覘きみる
腫瘍性病変における内視鏡診療の進歩 早期胃癌
竹内 洋司
1
,
上堂 文也
,
東野 晃治
,
石原 立
,
飯石 浩康
1大阪府立成人病センター 消化管内科
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
狭帯域光観察
,
蛍光内視鏡法
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Gastroscopy
,
Stomach Neoplasms
,
Narrow Band Imaging
pp.631-637
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011003828
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自家蛍光内視鏡(autofluorescence imaging:AFI)は、通常の内視鏡では捉えにくい粘膜面の変化を色調の差として描出し、早期胃癌の発見、大まかな範囲診断に有用である。狭帯域フィルター内視鏡(narrow band imaging:NBI)は表面構造および血管構築を強調表示し、拡大内視鏡と併用することにより、良悪性の鑑別、組織型の類推、胃癌の範囲診断に有用である。正確な画像診断と内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)による確実な治療は目覚ましい進歩をもたらしたが、多発癌の出現に留意して経過観察をすることが肝要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010