糸球体疾患 腎炎からネフローゼまで、最高の診療を目指して
薬物療法の注意点 古典的免疫抑制薬と新しい治療薬
武井 卓
1
,
内田 啓子
,
新田 孝作
1東京女子医科大学 第四内科
キーワード:
Azathioprine
,
Cyclophosphamide
,
Ciclosporin
,
Mycophenolic Acid
,
腎臓疾患
,
副腎皮質ホルモン
,
免疫抑制剤
,
Tacrolimus
,
Mizoribine
,
Rituximab
Keyword:
Rituximab
,
Adrenal Cortex Hormones
,
Azathioprine
,
Cyclophosphamide
,
Immunosuppressive Agents
,
Kidney Diseases
,
Mycophenolic Acid
,
Tacrolimus
,
Cyclosporine
,
Mizoribine
pp.66-72
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010250367
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腎疾患においては、自己免疫あるいは免疫複合体が関与する病態や過剰な免疫反応が疾病の悪化を招く場合も少なくない。これらの病態に対しては、免疫抑制薬が有効な手段となる。免疫抑制薬は、その作用機序から分類される。リンパ球の増殖を直接的に阻害する副腎皮質ステロイド薬、リンパ球におけるde novoの核酸合成に拮抗する代謝拮抗薬(azathioprine、methotrexate、mycophenolate mofetil)、リンパ球の増殖シグナルであるIL-2産生を抑制するカルシニューリン阻害薬(ciclosporin、tacrolimus)、リンパ球の表面抗原を標的とした抗体などがあげられる。本稿では、古典的免疫抑制薬と新しい治療薬の視点から概説する。
©Nankodo Co., Ltd., 2010