発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010028533
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53歳男性。患者は左前頭部痛および複視を主訴とした。頭部MRIでは左海綿静脈洞周囲の肥厚が認められ、血液検査では炎症所見、神経所見では外眼筋麻痺が認められた。これらのことから、本症例はコントロール不良の糖尿病を合併したTolosa-Hunt症候群と考えられ、PSL 30mgの内服にて症状の改善がみられたが、PSL減量中に症状の増悪が認められた。そこで、ステロイドパルス療法を行ったところ、頭痛をはじめ眼球運動障害・複視は改善し、画像上でも海綿静脈洞周囲の肥厚病変の縮小と造影効果の減弱が確認された。
©Nankodo Co., Ltd., 2009