CRAS 心・腎・貧血の悪循環
赤血球造血刺激因子製剤(ESA)をめぐる最近の話題
白木 毅彦
1
,
永野 伸郎
1協和発酵キリン マーケティング部
キーワード:
Erythropoietin
,
心不全
,
貧血
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
慢性腎臓病
,
CRA症候群
,
Asialoerythropoietin
Keyword:
Anemia
,
Erythropoietin
,
Heart Failure
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Asialoerythropoietin
pp.95-100
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009247949
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エリスロポエチン(EPO)の臓器保護作用を司る受容体の存在が、明らかとされている。造血作用を示さず臓器保護作用を発揮するEPO誘導体が、研究段階にある。慢性腎臓病(CKD)患者において、高ヘモグロビン(Hb)を治療目標値とした貧血治療での、目標未達成患者のリスク上昇が示されている。保存期CKD患者において、適切な貧血管理により、透析導入期の遷延化が可能である。透析患者におけるHb変動と予後との関連が検討され、適切なHb値の維持は予後が良好であることが示されている。透析患者において、darbepoetin alfa(DA)がすでに臨床使用されており、種々の造血機序を有する赤血球造血刺激因子製剤(ESA)やEPOバイオシミラー医薬品が開発中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009