CRAS 心・腎・貧血の悪循環
慢性腎臓病の保存期・透析期とCRAS
秋葉 隆
1
1東京女子医科大学 腎臓病総合医療センター血液浄化療法科
キーワード:
Erythropoietin
,
血液透析
,
心不全
,
貧血
,
慢性腎臓病
,
CRA症候群
Keyword:
Anemia
,
Erythropoietin
,
Heart Failure
,
Renal Dialysis
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.25-28
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009247936
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慢性心不全と貧血は、慢性腎機能の低下の原因となり、慢性心不全と慢性腎機能低下と貧血がvicious cycle(悪循環)を形成する(cardio-renal anemia syndrome:CRAS、心腎貧血症候群)。慢性腎臓病(CKD)の治療として、ACE阻害薬、ARBによる血圧コントロール、コレステロール合成阻害薬による脂質管理、に並んで期待できる治療法の候補として、エリスロポエチンと静注鉄剤による貧血治療が注目された。しかし、貧血治療が心血管死を改善できることを確認した試験は、皆無である。現在行われているTREAT試験が、その答えを出してくれると期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009