CRAS 心・腎・貧血の悪循環
冠動脈イベントのリスクファクターとしてのCRAS
長谷 弘記
1
1東邦大学医療センター大橋病院 腎臓内科
キーワード:
C-Reactive Protein
,
冠状動脈硬化症
,
危険因子
,
心不全
,
生存率
,
発生率
,
貧血
,
急性冠動脈症候群
,
慢性腎臓病
,
狭心症-労作性
,
CRA症候群
Keyword:
Anemia
,
C-Reactive Protein
,
Coronary Artery Disease
,
Heart Failure
,
Risk Factors
,
Incidence
,
Survival Rate
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Acute Coronary Syndrome
pp.16-19
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009247934
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冠動脈イベント発症前段階として、冠動脈プラークの形成・進展が必要である。慢性冠動脈イベント(労作性狭心症)は、冠動脈狭窄病変のみで発症する。急性冠動脈イベント(急性冠症候群)は、プラークの不安定化と冠動脈内血栓形成によって発症する。腎性貧血は、原則として冠動脈狭窄病変の形成や進展には関与しない。腎性貧血は、慢性冠動脈イベント発症の誘因となる。腎性貧血の正常化は、急性冠動脈イベント発症を惹起する。腎障害およびそれに伴う要因が、慢性冠動脈イベント発症の誘因となる。腎障害およびそれに伴う高CRPが、急性冠動脈イベント発症を惹起する。
©Nankodo Co., Ltd., 2009