心筋症 診断の進歩と治療のブレークスルー2009
心筋症治療の現況、新しい試み ペーシングによる心筋症の治療
河野 了
1
1筑波大学 大学院人間総合科学研究科救急集中治療部
キーワード:
心筋疾患
,
心室
,
心電図
,
心不全
,
植込み型除細動器
,
治療成績
,
心臓再同期療法
Keyword:
Electrocardiography
,
Heart Failure
,
Heart Ventricles
,
Cardiomyopathies
,
Treatment Outcome
,
Defibrillators, Implantable
,
Cardiac Resynchronization Therapy
pp.511-515
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009118834
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心疾患の増加や機器の改良などもあり、植込み型心臓デバイスの需要は伸び続け、米国では2011年には200億ドル規模まで拡大することが予想されている。慢性心不全治療に対する両心室ペースメーカーの有用性が大規模臨床試験で明らかにされてからは、本邦でも多数の医療機関で植込み手術が行われ、すでにその恩恵を受けた患者も多い。今後は約30%あるとされるnon-responderを、術前にいかに的確に峻別するかに焦点が移ることが予想される。閉塞性肥大型心筋症に対するペースメーカー治療は、血行動態に対する急性効果は明らかではあるが、長期予後などを総合的に判断したうえで適応を熟考する必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2009