脂質異常症 基本を踏まえた実践
ガイドラインの国際比較と今後の課題
寺本 民生
1
1帝京大学 内科
キーワード:
LDL Cholesterol
,
一次予防
,
脂質異常症
,
性因子
,
動脈硬化症
,
高齢者
,
EBM
,
診療ガイドライン
,
リスク評価
,
二次予防
Keyword:
Aged
,
Arteriosclerosis
,
Cholesterol, LDL
,
Primary Prevention
,
Sex Factors
,
Practice Guidelines as Topic
,
Evidence-Based Medicine
,
Risk Assessment
,
Dyslipidemias
,
Secondary Prevention
pp.19-25
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009072533
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ガイドラインの目的は、動脈硬化性疾患の予防と治療である。動脈硬化性疾患は、一つの因子で発症するものではなく、「危険因子」の重積で発症頻度が上昇する。国際的には、どの地域においても危険因子には差がないことは明らかになってきた。そのアプローチの仕方に若干の違いがあるのが興味深い。絶対リスクの差をどのように評価するかも、今後の課題として十分とらえる必要がある。米国の発症率とわが国やヨーロッパの死亡率にはまだ乖離がある。これらを統一して、同一の土俵上で議論する必要がある。そのうえで、各社会における医療経済を考慮に入れた治療指針を確立することが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009