いま知っておきたい! 内科最新トピックス (第10章)代謝・栄養
日本人のコレステロールはどこまで下げるべきなのか 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版
井出 真太郎
1
,
竹本 稔
,
横手 幸太郎
1千葉大学 大学院医学研究院細胞治療内科学
キーワード:
Cholesterol
,
HDL Cholesterol
,
LDL Cholesterol
,
Triglycerides
,
一次予防
,
脂質異常症
,
ライフスタイル
,
動脈硬化症
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
診療ガイドライン
,
リスク評価
,
二次予防
Keyword:
Arteriosclerosis
,
Cholesterol
,
Life Style
,
Cholesterol, HDL
,
Cholesterol, LDL
,
Primary Prevention
,
Triglycerides
,
Practice Guidelines as Topic
,
Risk Assessment
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Dyslipidemias
,
Secondary Prevention
pp.1207-1211
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016044868
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「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版」は,脂質異常症管理とそれ以外のリスク因子を包括的に管理することを目的にしている.本ガイドラインでは脂質管理を一次予防群と糖尿病,非心原性脳梗塞,末梢動脈疾患,慢性腎臓病を有する高リスク群,そして冠動脈疾患既往である二次予防群に分けてLDL-コレステロール(LDL-C)値の管理目標値設定を行っている.一次予防では10年間の冠動脈疾患死亡率を絶対リスクとして評価し,管理目標値の設定を行う.二次予防では再イベント予防を目標としLDL-C 100mg/dL未満に確実に管理を行う.2013年米国(ACC/AHA)で発表された「コレステロール管理のガイドライン」では今までのガイドラインと異なり管理目標値の設定はなく,スタチン治療を軸に構成している.このガイドラインをそのまま日本に当てはめることはできないが,今後わが国のガイドラインに少なからず影響を与える可能性がある.
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