感染症の治療 抗菌薬を使いこなそう
抗菌薬を使いこなすための知恵 薬物からみた抗菌薬の特徴を知ろう 抗菌薬の相互作用
山藤 満
1
,
佐藤 吉壮
1富士重工業健康保険組合総合太田病院
キーワード:
Cytochrome P-450
,
抗感染剤
,
薬物相互作用
,
薬物動態学
,
薬力学
Keyword:
Anti-Infective Agents
,
Cytochrome P-450 Enzyme System
,
Drug Interactions
,
Pharmacokinetics
pp.938-942
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008377923
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薬物相互作用には、薬物動態学的な相互作用と、薬力学的な相互作用がある。有害な薬物相互作用には、作用の増強により毒性が現れる場合だけでなく、作用の減弱により期待した薬効が得られない場合も含まれる。薬物動態学的な相互作用は、吸収、分布、代謝、排泄の各過程で起こりうる。薬物動態学的な相互作用のうち、代謝過程で起こる相互作用の発現頻度が高く、臨床的に重要なものが多い。代謝過程で問題となる多くの薬物相互作用には、チトクロムP450が関わっている。排泄過程で問題となる主な相互作用は、尿細管分泌の抑制である。同じ輸送系では運ばれる薬物を併用すると、薬物の排泄が遅れ、作用の増強をみることがある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008