膵癌診療最前線 新たな抗癌薬により長期生存を目指す
局所進行膵癌の治療戦略 手術療法 肝動脈・上腸間膜動脈合併切除の意義
天野 穂高
1
,
三浦 文彦
,
豊田 真之
,
江口 智明
,
高田 忠敬
,
浅野 武秀
1帝京大学
キーワード:
肝動脈
,
膵切除
,
膵臓腫瘍
,
生存率
,
上腸間膜動脈
,
生存期間
Keyword:
Hepatic Artery
,
Pancreatectomy
,
Pancreatic Neoplasms
,
Survival Rate
,
Mesenteric Artery, Superior
pp.733-736
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008338465
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動脈浸潤膵癌18例に、11例の上腸間膜動脈、10例の肝動脈、17例の門脈の合併切除を伴った膵切除を行った。17例がStageIVの進行癌であったが、14例でROとなった。最終病理所見でM1(H,N3)が6例あり、手術適応を厳格にする必要が考えられた。1例の肝不全死、2例の抗癌薬関連死亡、などを認めたが、42ヵ月無再発生存例を経験し、全症例の1生率47.5%、3生率31.2%、MST 11ヵ月であった。M0に限った場合、1,3生率は56.6%と良好であり、MSTにいたっていない。手術適応や手術の意義は、今後の検討課題であるが、MO症例では手術を選択する意義があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008