膵癌診療最前線 新たな抗癌薬により長期生存を目指す
膵癌に対するinterventional oncology 膵癌の癌性疼痛に対するEUS下腹腔神経叢ブロック
渋川 悟朗
1
,
入澤 篤志
,
引地 拓人
,
高木 忠之
,
小原 勝敏
,
大平 弘正
1福島県立医科大学 医学部内科学第2講座
キーワード:
機器と資材用品
,
自律神経ブロック
,
膵臓腫瘍
,
腹腔神経叢
,
超音波内視鏡検査
,
癌性疼痛
Keyword:
Cancer Pain
,
Autonomic Nerve Block
,
Celiac Plexus
,
Equipment and Supplies
,
Pancreatic Neoplasms
,
Endosonography
pp.683-687
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008338455
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腹腔神経叢ブロックは、腹腔神経叢に薬液(局所麻酔薬やエタノール)を注入して、腹部内臓に由来する疼痛を緩和させる治療法である。従来は、CT下などで体表背面からアプローチする後方接近法で施行されてきたが、これを経胃的にEUS下で行うことにより、腹腔神経叢に対して前方から至近距離でアプローチすることが可能となった。本法は、主に切除不能の膵癌やその他の消化器癌による癌性疼痛が適応となるが、これまでに高い安全性と有効性が示されている。EUS-FNAと同様の手技で簡便に施行でき、診断に引き続いて行われる治療の一環として、今後のさらなる普及が期待される有用な治療法である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008