急性腎不全 AKIシラバス
AKIの治療についてのトピック AKIと急性血液浄化療法のエビデンス
土井 研人
1
1東京大学医学部附属病院 腎臓内分泌内科
キーワード:
急性腎障害
,
臨床試験
,
多施設共同研究
,
血液浄化法
Keyword:
Clinical Trials as Topic
,
Multicenter Studies as Topic
,
Acute Kidney Injury
pp.95-98
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008258134
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AKIに対する急性血液浄化療法については、確固たるエビデンスに基づいたガイドラインは存在しておらず、その理由としては、AKIの診断基準が統一されていないこと、臨床研究の対象となる患者群が不均一で、有意な統計学的検出力を達成するには多数の症例数が必要であること、などが指摘されている。これまで急性血液浄化療法の開始時期、方法、透析量について、多数の臨床研究が行われ一定の見解が得られたものの、AKIに対する臨床研究の困難さも同時に明らかにされたのが実状である。現在、エビデンスレベルの高い複数の大規模臨床研究が進行中であり、その結果が臨床現場での急性血液浄化療法の現状に変革をもたらすことが期待されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2008