わが国におけるAKI診療の現状と課題
AKIに対する急性血液浄化法の実際
服部 憲幸
1
,
織田 成人
1千葉大学医学部附属病院 人工腎臓部
キーワード:
Heparin
,
中心静脈カテーテル法
,
血液透析
,
急性腎障害
,
診療ガイドライン
,
血液浄化法
,
ブラッドアクセス
,
血液透析膜
Keyword:
Catheterization, Central Venous
,
Heparin
,
Renal Dialysis
,
Practice Guidelines as Topic
,
Acute Kidney Injury
pp.1593-1598
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014062644
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KDIGOガイドラインに示された急性血液浄化法に関する推奨項目を紹介し,わが国の急性血液浄化法の現況と比較した.血液浄化法の選択やバスキュラーアクセスに対する考え方には大きな違いはなかった.抗凝固薬は欧米ではナファモスタットが,わが国ではクエン酸が抗凝固薬として使用できない状況にあるため,推奨内容はわが国の現況とは大きく異なっている.透析液/置換液や透析膜についてはわが国の現況で大きな問題はないが,サイトカイン除去を企図した透析膜の選択についてはさらなる研究を要すると考えられた.わが国の急性血液浄化法施行時の浄化量については保険診療の制限から欧米のガイドラインに比して圧倒的に少なく,今後の課題である.
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