膠原病診療のブレークスルー 早期診断・早期治療のポイント
治療薬の使い方とリスクマネージメント 生物学的製剤の適応とリスクマネージメント
針谷 正祥
1
1東京医科歯科大学 薬害監視学
キーワード:
Interleukin-6
,
関節リウマチ
,
生物学的製剤
,
リスクマネジメント
,
Etanercept
,
Infliximab
,
Adalimumab
Keyword:
Etanercept
,
Adalimumab
,
Infliximab
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Biological Products
,
Risk Management
,
Interleukin-6
pp.698-703
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008167395
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生物学的製剤は、卓越した臨床症状改善作用、関節破壊進行抑制作用および身体機能改善作用を有する関節リウマチ(RA)治療の切り札的薬剤である。基本的に、methotrexate(MTX)を中心とする疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)治療で効果不十分な場合に、生物学的製剤投与を考慮する。臨床試験では、発症早期からのTNF阻害薬投与により、高い有効性および、TNF阻害薬あるいはDMARDsをも中止できる可能性が報告されている。実際の臨床においても、可及的に早くMTXを十分量まで増量し、TNF阻害薬を必要とする患者を同定することが重要である。生物学的製剤使用時には、生物学的製剤使用ガイドラインを参考にして、感染症を中心としたリスクマネージメントを確実に行える体制を取る。
©Nankodo Co., Ltd., 2008