糖尿病マネージメントup-to-date
合併症の診断と治療 虚血性心疾患
朝倉 正紀
1
,
北風 政史
1国立循環器病センター 臨床研究開発部
キーワード:
Aspirin
,
血栓症
,
糖尿病-2型
,
動脈硬化症-アテローム性
,
心筋虚血
,
耐糖能障害
,
Simvastatin
,
Pioglitazone
,
Voglibose
,
Thiazolidinediones
Keyword:
Aspirin
,
Diabetes Mellitus, Type 2
,
Thrombosis
,
Glucose Intolerance
,
Myocardial Ischemia
,
Simvastatin
,
Thiazolidinediones
,
Atherosclerosis
,
Pioglitazone
,
Voglibose
pp.53-57
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008078754
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虚血性心疾患は、死因の上位を占める疾患であり、虚血性心疾患の発症を抑制することが世界的な課題となっている。虚血性心疾患への対策は、冠動脈内に形成される粥腫の不安定化を抑制することが重要であり、スタチンが標準的治療となっている。また、粥腫が破綻したあとに形成される血栓への対策として、aspirinに代表される抗血小板治療が行われている。近年、糖尿病患者における虚血性心疾患の発症に対する対策の重要性が注目されるようになってきた。いくつかの糖尿病治療薬を用いた臨床研究において、糖尿病患者の虚血性心疾患の発症が抑制されることが明らかとなってきた。糖尿病患者の治療において、虚血性心疾患の発症予防という観点からの対策がより必要となってきている。本総説においては、現在における知見を概説する。
©Nankodo Co., Ltd., 2008