慢性腎臓病 CKDキャンペーンをめぐる話題
CKDの治療法を個別的に考える CKDと生活活動度
伊西 洋二
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1東邦大学医療センター大橋病院 腎臓内科
キーワード:
冠動脈疾患
,
腎臓疾患
,
身体運動
,
日常生活活動
,
慢性疾患
Keyword:
Activities of Daily Living
,
Chronic Disease
,
Coronary Disease
,
Kidney Diseases
,
Exercise
pp.105-107
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007246396
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これまで慢性腎臓病(CKD)患者の生活活動度としては、安静もしくは運動制限を行うのが一般的であった。最近になり、CKDが冠動脈疾患の独立した危険因子であること、CKD患者の臨床経過として末期腎不全にいたるよりも冠動脈疾患や心不全、糖尿病などの合併症により死亡する率のほうが高いことなどが報告され、CKD患者では合併症に対しても十分な配慮が必要であると考えられるようになった。このため生活活動度に関しても、これら合併症を考慮したものとするべきであると思われる。動物実験では長期間の運動が腎保護のうえで有用であることが示されており、今後CKD患者への運動療法の是非についての検討が、さまざまな観点から行われることを期待する。
©Nankodo Co., Ltd., 2007