慢性腎臓病 CKDキャンペーンをめぐる話題
CKDの治療法を個別的に考える CKDとカルシウム拮抗薬(CCB)
林 晃一
1
,
菅野 直希
,
脇野 修
1慶応義塾大学 医学部内科
キーワード:
Calcium Channels
,
Calcium Channel Blockers
,
高血圧
,
腎臓疾患
,
慢性疾患
,
臨床試験
,
Efonidipine
Keyword:
Calcium Channel Blockers
,
Chronic Disease
,
Clinical Trials as Topic
,
Hypertension
,
Kidney Diseases
,
Calcium Channels
,
Efonidipine
pp.94-98
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007246394
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慢性腎臓病(CKD)では高血圧の合併によりその進行が加速され、その治療手段としてACE阻害薬、ARBがガイドラインで推奨されている。Ca拮抗薬(CCB)に関しても、十分な降圧を図ることにより有用性が示されているが、とくに近年本邦で開発されたefonidipineなどのT型Caチャネル抑制作用を有するCCBが、輸出細動脈拡張をもたらし腎保護効果を示す。このような腎微小血行動態面からの作用以外に、Rhoキナーゼ抑制、アルドステロン低下、炎症抑制など、T型CCBは種々の作用を有する。2006年に発表された臨床研究であるJATOSのサブ解析においても、2年間のefonidipine投与によりGFRの上昇が観察されており、新しいCCBの有用性が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2007