慢性腎臓病 CKDキャンペーンをめぐる話題
国内外のCKDに対するエビデンス 小児CKD
塚原 宏一
1
1福井大学 医学部小児科
キーワード:
ネフローゼ症候群
,
学校保健
,
検尿
,
糸球体腎炎-IgA
,
腎炎-遺伝性
,
腎臓疾患
,
泌尿器疾患
,
慢性疾患
,
診断サービス
,
ランダム化比較試験
Keyword:
Chronic Disease
,
Diagnostic Services
,
Glomerulonephritis, IGA
,
Kidney Diseases
,
Nephritis, Hereditary
,
Nephrotic Syndrome
,
School Health Services
,
Urologic Diseases
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Urinalysis
pp.79-83
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007246391
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小児医療においても、慢性腎臓病(CKD)対策は重要課題の一つである。CKDの早期発見と適切な治療が、慢性腎不全への進行を抑止するうえできわめて重要である。腎臓病の早期発見という意味において、「学校検尿」は世界に誇れるわが国の保健事業である。成人期までキャリーオーバーするCKDとしてはIgA腎症、特発性ネフローゼ症候群、遺伝性腎炎、先天性尿路異常症などが重要であり、それらに対してはevidenceとconsensusに基づいた治療法が早急に確立される必要がある。小児CKDに対する治療についてはevidenceが不十分な部分が多く、その病態生理がより明確にされ、適切なrandomized controlled trialが推進されることが望まれる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007