慢性腎臓病 CKDキャンペーンをめぐる話題
CKDを取り巻く検査を見直す CKDの新しい指標
上條 敦子[池森]
1
,
菅谷 健
,
横山 健
,
木村 健二郎
1聖マリアンナ医科大学 腎臓高血圧内科
キーワード:
心臓血管疾患
,
腎臓疾患
,
慢性疾患
,
Fatty Acid-Binding Proteins
,
Cystatin C
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Chronic Disease
,
Kidney Diseases
,
Fatty Acid-Binding Proteins
,
Cystatin C
pp.43-47
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007246384
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CKDの進行は緩慢で、長期間にわたることから、臨床試験の実施が困難であり、新薬開発がきわめてむずかしい分野である。CKDのモニタリングに有効で、腎疾患の進行を予測しうる新しい指標(surrogate marker)を用いて、暫定的な代用エンドポイント(surrogate end point)を設定し、治療効果を短期間で評価する臨床研究の実施が求められている。尿中肝臓型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)は、CKDのモニタリングに有効であり、腎疾患の進行を予測する優れた新規の腎疾患バイオマーカーである。今後、このようなバイオマーカーを用いた臨床試験の有益性がより明確になれば、CKDの新薬開発が促進されると考える。
©Nankodo Co., Ltd., 2007