慢性腎臓病 CKDキャンペーンをめぐる話題
CKDの治療法を個別的に考える CKDとACEI,ARB
谷口 茂夫
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1東京厚生年金病院 内科
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
レニン-アンジオテンシン系
,
血液透析
,
腎臓疾患
,
多剤併用療法
,
慢性疾患
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
Keyword:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Chronic Disease
,
Drug Therapy, Combination
,
Renal Dialysis
,
Kidney Diseases
,
Renin-Angiotensin System
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
pp.89-93
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007246393
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CKDの腎機能障害はしばしば進行性で、その過程にレニン・アンジオテンシン系(RA系)が深く関わっていることが知られている。したがって、RA系を阻害するACEIやARBはCKDの進行を抑制すると考えられるが、実際に多くの基礎的、臨床的な研究成果がその有用性を示している。このようなACEI,ARBの腎保護作用は降圧作用と独立したものと考えられ、正常血圧の症例でも有効であるとされている。近年ACEIとARBの併用療法やARBの大量療法なども試みられ、有用性が示されている。一方、ACEIやARBの使用により高カリウム血症や急速な血清クレアチニンの増加がみられることがあるので、注意が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007