慢性腎臓病 CKDキャンペーンをめぐる話題
CKDを取り巻く検査を見直す CKDの画像診断・病理診断
小林 修三
1
1湘南鎌倉総合病院 腎臓内科
キーワード:
腎臓疾患
,
超音波診断
,
生検
,
慢性疾患
,
マルチスライスCT
Keyword:
Biopsy
,
Chronic Disease
,
Kidney Diseases
,
Ultrasonography
,
Multidetector Computed Tomography
pp.48-52
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007246385
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CKDに対する腎エコー検査は、血液・尿検査とともに行われる最初の必須な検査である。さらに、腎実質内血流測定も同時に行い、血管抵抗(RI)を測定することで腎実質の血管・間質病変をある程度推測できる。もっとも確実な診断法である腎生検は、可能な限り実施したい。たとえ、軽微な蛋白尿、さらに軽微なGFRの低下であっても、予後不良を示す組織所見を示す場合が散見される。とくに、間質の変化や血管の変化は軽視されがちである。腎動脈狭窄によるCKDは、かなり見逃されている可能性がある。腎血流エコーやレノグラムなどとともに、MDCTによる狭窄病変検索は重要である。無症状であるがゆえに、積極的な原因検索と病態の本質的把握(病理検査)を行いたい。
©Nankodo Co., Ltd., 2007