心不全予防 その最前線を探る
基礎疾患別の予防的介入を探る 動脈硬化症
倉林 正彦
1
1群馬大学 大学院医学系研究科臓器病態内科学
キーワード:
危険因子
,
脂質異常症
,
食事療法
,
心拡大
,
心不全
,
動脈硬化症
,
閉経-早発
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
診療ガイドライン
,
心室リモデリング
Keyword:
Arteriosclerosis
,
Diet Therapy
,
Cardiomegaly
,
Heart Failure
,
Menopause, Premature
,
Risk Factors
,
Practice Guidelines as Topic
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Ventricular Remodeling
,
Dyslipidemias
pp.429-435
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007177249
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わが国では糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病の罹患率が上昇し、動脈硬化症を基礎疾患とする心不全の発症予防は焦眉の課題である。スタチンは、日本においても大規模臨床試験にて心血管イベントの初発予防に有効であることが実証された。動脈硬化性疾患診療ガイドラインでは、コレステロールが基準範囲内にある患者でも高血圧や糖尿病などの危険因子をもつ場合には、積極的にコレステロールを低下させること、すでに心筋梗塞や狭心症などに罹患している人ではさらに積極的にコレステロール値を低下させることが勧められている。スタチンは動物実験では心不全や心室リモデリングを抑制することも報告され、多面的効果が期待されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007