心不全予防 その最前線を探る
基礎疾患別の予防的介入を探る 糖尿病
伊藤 誠悟
1
1順天堂大学医学部附属静岡病院 循環器科
キーワード:
降圧剤
,
心不全
,
糖尿病
,
心筋虚血
,
Thiazolines
Keyword:
Antihypertensive Agents
,
Diabetes Mellitus
,
Heart Failure
,
Myocardial Ischemia
pp.424-428
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007177248
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糖尿病は心不全の独立した危険因子であり、また心不全の予後不良因子でもある。糖尿病が心不全発症の危険因子であることは、脂質代謝異常、高血圧、虚血性心疾患や腎機能障害を高率に合併することが主な原因である。糖尿病の心血管障害発症予防は、厳格な血糖コントロールだけでは不十分であり、心不全を含めた心血管病発症予防に向けた総合的な治療戦略が必要である。糖尿病患者の心不全予防は、運動療法や食事療法、禁煙の徹底等ライフスタイルの改善に加え、糖尿病治療薬を用いた厳格な血糖管理、血圧や脂質代謝異常の積極的な薬物治療が重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007