発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007121196
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
74歳女。腹痛、発熱、便秘、嘔吐を主訴とした。糖尿病を基礎疾患とし維持透析導入中であった。検尿から膿尿を認めたためセフジニル、レボフロキサシン、セフォゾプラン(CZOP)を順に投与したが炎症反応は増悪し腹痛は腹部全体に及んだ。腹部CTと大腸内視鏡検査で全結腸の浮腫性変化と直腸全周の偽膜形成を認め、また便検体からClostridium difficile toxinが確認されたため偽膜性腸炎と診断した。CZOP中止の上バンコマイシン内服を開始した結果、徐々に炎症反応・臨床症状ともに改善し、大腸内視鏡および腹部CTで全結腸にわたる炎症の改善を認めたため退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007