発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007018863
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68歳男。49歳時にWilson病と診断されペニシラミン内服の開始により振戦は改善し、尿中銅排泄増加を認め通院していたが1年間受診を中断した。頭痛を主訴に受診しWilson病に矛盾しない検査所見と右葉横隔膜直下S8に35mm大の腫瘤性病変を認め、頭部MRIではレンズ核に銅の沈着が疑われた。頭痛はNSAIDsで改善し、腹部造影CTより肝細胞癌と診断し肝部分切除術を施行した。組織は中分化型肝細胞癌で、術中所見で得られた背景肝は凹凸の激しい肝硬変であったが術後経過は良好で社会復帰をした。
©Nankodo Co., Ltd., 2006