症例報告
頭部MRIが診断に有用で、脳死肝移植につながったWilson病の1例
渡會 麻未
1
,
長井 典子
,
高橋 ゆま
,
加藤 徹
,
渡辺 賢一
1岡崎市民病院 小児科
キーワード:
肝臓移植
,
Wilson病
,
MRI
,
白内障
,
腹部CT
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Hepatolenticular Degeneration
,
Cataract
,
Liver Transplantation
pp.1255-1258
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2021337223
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12歳女児が腹部膨満を主訴に当院を受診した。肝機能障害、低アルブミン血症、凝固異常と、腹部CT所見からChild-Pugh分類GradeCの肝硬変と診断した。高IgG血症のため自己免疫性肝炎との鑑別を要したが、頭部MRI検査にてT2強調像で両側基底核に高信号域を認めたためWilson病を強く疑い、血清セルロプラスミン、血清銅の低下、尿中銅の上昇から早期に確定診断できた。速やかに移植可能な施設へ転院し、治療後安定期に脳死肝移植を施行できた。
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