GERD診療の最前線 胃酸逆流への対応
GERDの治療 GERDの薬物療法の現況 PPIのみで十分か?
春間 賢
1
,
眞部 紀明
,
畠 二郎
,
楠 裕明
,
鎌田 智有
,
草加 勝康
1川崎医科大学 内科学食道・胃腸科
キーワード:
Histamine H2 Antagonists
,
胃食道逆流
,
治療成績
,
Proton Pump Inhibitors
Keyword:
Gastroesophageal Reflux
,
Histamine H2 Antagonists
,
Treatment Outcome
,
Proton Pump Inhibitors
pp.627-631
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007018836
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GERD治療の基本は食道に逆流してくる酸を中和することと食道運動機能を改善させることと考えられ、基本的治療薬は胃酸分泌抑制薬と消化管運動機能改善薬となる。制酸薬・粘膜保護薬は、酸分泌抑制薬の治療に併用して用いられることが多い。逆流性食道炎の初期治療においてプロトンポンプ阻害薬(PPI)は、ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2RA)より治癒率、症状消失率とも有意に優れている。消化管運動機能改善薬は、酸分泌抑制薬の使用で症状の改善が不良な場合や胃内容物排出遅延が疑われる場合に使用される。非びらん性胃食道逆流症の治療も、PPIからはじめるが、効果のない場合には、抗不安薬や消化管運動機能改善薬などが候補としてあげられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2006