発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006320905
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アンジオテンシンII(Ang II)によるAT1受容体(AT1)活性化は血圧調節,水・Na代謝,ホルモン調節等に加え,活性酸素種(ROS)の過剰産生を介し,血管細胞の肥大,増殖,遊走,アポトーシスなどを導く.AT1刺激で生じる酸化ストレスはNO不活性,redox感受性遺伝子(ケモタキシス,接着因子,炎症性サイトカイン,matrix metalloprotease(MMP)など),内皮機能障害を介し,動脈硬化を導く.Ang II,成長因子,LDL-C,インスリン,血糖,エストロゲン,ROS,サイトカイン,NOなど多くの物質が,血管細胞のAT1発現を調節し,上記動脈硬化に関与している.レニン-アンジオテンシン系(RAS)抑制薬による治療は血管の酸化ストレスと炎症,内皮機能障害,動脈硬化と,その関連する臓器障害の抑制に作用する
©Nankodo Co., Ltd., 2006