特集 早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理-私はこうみる
妊娠高血圧腎症 アデノシンシグナルと妊娠高血圧腎症の病態機序
松井 遥香
1
,
入山 高行
1東京大学医学部附属病院 女性診療科・産科
キーワード:
Adenosine
,
シグナルトランスダクション
,
炎症
,
細胞低酸素
,
子かん前症
,
自己抗体
,
胎盤機能不全
,
自己免疫
,
Angiotensin II Type 1 Receptor
Keyword:
Signal Transduction
,
Autoimmunity
,
Cell Hypoxia
,
Inflammation
,
Adenosine
,
Placental Insufficiency
,
Pre-Eclampsia
,
Autoantibodies
,
Receptor, Angiotensin, Type 1
pp.156-161
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022083864
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アデノシンは、低酸素などのストレス条件下で誘導され生理応答を担う代表的なシグナル伝達分子である。近年、胎盤におけるアデノシンの過剰蓄積およびA2Bアデノシン受容体(ADORA2B)の活性化を介したアデノシンシグナル伝達機構の亢進が妊娠高血圧腎症(PE)発症の新たな一因である可能性が示された。本稿では、胎盤でのアデノシンシグナル伝達機構を中心としたPEの発症機序についての知見を紹介する。
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