発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006320907
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
インスリン抵抗性(IR)はメタボリックシンドローム(MetS)の重要な遺伝的背景因子で,各種の機序を介して高血圧,2型糖尿病,高脂血症,肥満を発症,重積させる.IR・代償性高インスリン血症は交感神経活性亢進,レニン-アンジオテンシン(RA)系活性亢進,腎尿細管でのNa再吸収亢進など,各種の機序を介して昇圧を招く.高血圧はMetS構成因子の中で頻度も最多で,動脈硬化,臓器障害のリスクも最大である.IR自身が動脈硬化,臓器障害の危険因子である.MetSにおける高血圧治療は十分な降圧とIRに対する配慮が必要であり,また,糖尿病新規発症抑制も視野に入れた対処が必要である
©Nankodo Co., Ltd., 2006