発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006320904
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血圧変動性の増加は,それ自身独立した心血管系イベント発症のリスクである.高齢者では,起立性低血圧と食後性低血圧が重要である.収縮期高血圧患者に,起立性低血圧や食後性低血圧の頻度が多い.血管壁硬化が存在すると圧受容器の伸展変化が小さくなり,血圧が動揺する.起立性低血圧は,患者のQOLに大きな影響を与えるだけではなく,それ自身が将来の心血管系事故や死亡のリスクとなる.高血圧患者に対する降圧治療中には,起立性低血圧の有無に関して十分な検索を行う必要がある.食後性低血圧は,食後のふらつきや転倒,さらには一過性脳虚血の原因となる.食後性低血圧は,血圧日内変動にも影響を与える
©Nankodo Co., Ltd., 2006