発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006186482
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急性に発症・進行し,4週以内に極期に達する比較的左右対称性の両側眼筋麻痺と運動失調に加えて,意識障害を認めた例はBickerstaff脳幹脳炎(BBE)と診断する.弛緩性四肢麻痺を呈した例は,BBEとGuillain-Barre症候群(GBS)とのオーバーラップと診断する.診断のポイントとして,感染症状が先行していなかったか,病初期に複視を訴えたり歩行時にふらついていたりしなかったか情報を得る.BBEは,中枢神経障害を伴うFisher症候群として捉えられる.治療法は確立していないが,GBSにならい,免疫グロブリン大量静注療法とmethyl-prednisoloneとの併用を推奨する
©Nankodo Co., Ltd., 2006