発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006151580
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58歳男.複視,回転性めまい,嘔気・嘔吐を主訴とした.高血圧,高脂血症,耐糖能障害の既往がある.入院時現症にて右内側縦束(MLF)症候群と健側眼の外転位するNPPE,輻輳障害を認めた.頭部MRAにて右椎骨動脈に動脈硬化所見を認め,脳幹梗塞を疑った.argatroban,edaravone,aspirinを投与したところ,症状は徐々に軽快したが,右MLF症候群のみ残存したまま第13病日に退院となった.MRIの拡散強調画像で異常所見を認めない場合でも,危険因子および神経所見より脳幹梗塞を疑い,本症例のように速やかに治療を開始することが重要である
©Nankodo Co., Ltd., 2006