発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006151581
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65歳女.歩行障害を主訴とした.脳神経系に異常は認めなかったが,両下肢に著明な痙縮を認めた.頭頸部MRI・MRA所見にて,延髄頸髄移行部の著明な屈曲,左椎骨動脈の蛇行を認めた.痙性対麻痺は,延髄頸髄移行部は蛇行した椎骨動脈に圧迫されたことが原因であると推察し,安静・筋弛緩薬投与により痙性対麻痺は改善した.以上より,原因不明の痙性対麻痺に対しては,延髄頸髄移行部の血管の圧迫も念頭に置く必要があると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2006