発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006131522
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65歳女.37℃台の発熱,上腕部腫瘤に気付き,眼科でブドウ膜炎を指摘された.精査中,右顔面神経麻痺が生じ入院した.両側耳下腺軽度腫大,皮下結節を左上腕部に2個,右上腕部,右臀部に各1個触知した.抗核抗体は640倍と陽性であったが,疾患特異性自己抗体は全て陰性であった.Gaシンチでは両側上腕外側部,縦隔~両側肺門,右臀部,左仙腸関節外側,涙腺,耳下腺に集積像を認め,左上腕部MRIではT1,T2共に脂肪より低信号を示す不整形の結節を認めた.又,左上腕部皮下結節の生検組織で壊死を認めない多核巨細胞を伴った類上皮性肉芽腫を認め,サルコイドーシスと診断した.プレドニゾロン50mg/日投与で始め,皮下結節縮小とGaシンチ取り込みの消失,顔面神経麻痺の軽快を認めた.診断は皮下結節を初発に発症した完全型Heerfordt症候群であった
©Nankodo Co., Ltd., 2006