発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005267015
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
脳温の上昇は損傷脳に対して悪影響をきたすことは多数報告されており,脳損傷患者の体温を管理することの重要性が報告されてきた.脳低温療法では,重症脳損傷患者で発生している過大生体侵襲と低温化に伴う生体反応を加味したうえで,脳低温療法を計画する必要がある.近年,脳低温療法で強調されているのは,発症から短時間での脳低温療法の導入・目標温度への到達と緩徐な復温である.心原性心肺停止蘇生後患者の脳低温療法の有効性だけでなく,重症頭部外傷患者や虚血性脳血管障害患者でも目標温度への到達時間や復温速度により転帰に差を認める報告が多い.本論文では,脳低温療法の適応病態と管理上の注意点について報告する
©Nankodo Co., Ltd., 2005