発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005108595
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原因不明の心筋疾患と定義されていた特発性心筋症が遺伝子変異に起因することが明らかにされている.肥大型心筋症,拡張型心筋症,拘束型心筋症,不整脈原性右室心筋症のいずれについても,個々の症例の原因遺伝子変異はそれぞれ単一であるが,心筋症全体としてみると原因遺伝子変異は多種多様である.すなわち,異なる遺伝子の変異が最終的には同じ心筋症病型の原因となる.一方,同じ遺伝子の違う変異が異なる心筋症病型の原因となることも判明しており,心筋症病型と原因遺伝子は対応しない.このため,それぞれの心筋症病型の原因となる遺伝子変異は共通した機能変化をもたらすと思われるが,それは心筋収縮のCa制御異常であると推測される
©Nankodo Co., Ltd., 2005