発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016150830
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80歳男。咳嗽で近医を受診し、胸部X線で右中肺野に浸潤影が認められた。また、胸部CTで右上葉に毛羽立ちのある結節影、左上葉に小結節影、斑状影の集簇が認められたため、当院に紹介となった。当院受診時の胸部CT像では右上葉の結節影と左上葉の病変は縮小していたが、上方にコンソリデーションが新たに出現していた。血清アスペルギルス抗原は偽陽性で、気管支鏡検査では明らかな異常所見は認めなかった。問診にて咳嗽症状の出現前より食事の際にむせることが判明したため、とろみを用いてゆっくり食べるように指導したところ、受診2週間後の胸部CT像で肺の病変の縮小・改善が認められた。以上より、誤嚥性肺炎と診断した。
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