発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2003200430
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31歳女.不明熱を主訴とした.白血球増加は認めなかったが発熱,関節症状,定型的皮疹,咽頭痛,リンパ節腫脹,肝機能異常,フェチリン高値を認め,感染症,悪性腫瘍が否定的であった為,成人Still病と診断した.又,高度の低酸素血症,胸部X線像での両側のび漫性浸潤影,非心原肺水腫により,臨床的に急性呼吸促迫症候群(ARDS)と診断した.播種性血管内凝固症候群(DIC)も合併しており,極めて重篤な状態であった為,ステロイドパルス療法を開始した.開始翌日から解熱し,ARDSも改善傾向を示した.ステロイドパルス療法の後,prednisoloneの内服を行い,身体所見,検査所見正常化後これを漸減したが,再発は認めなかった.成人Still病にARDS,DICを合併した報告は,稀ではあるが散見する
©Nankodo Co., Ltd., 2003