Japanese
English
臨床経験
頸椎hemangioendotheliomaの1例
Hemangioendothelioma of the Cervical Spine: A Case Report
川合 準
1
,
清水 克時
1
,
松下 睦
1
,
戸口田 淳也
1
,
山室 隆夫
1
,
中嶋 安彬
2
Jun Kawai
1
1京都大学医学部整形外科学教室
2京都大学中検病理
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kyoto University
キーワード:
血管内皮腫
,
hemangioendothelioma
,
頸椎
,
cervical spine
,
椎体切除術
,
vertebrectomy
Keyword:
血管内皮腫
,
hemangioendothelioma
,
頸椎
,
cervical spine
,
椎体切除術
,
vertebrectomy
pp.1297-1300
発行日 1993年11月25日
Published Date 1993/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901249
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抄録:稀な腫瘍である頸椎原発のhemangioendotheliomaを1例経験し,椎体切除術を行い良好な結果を得たので,その臨床経過を報告した.患者は62歳の女性で,主訴は右上肢痛.頸椎単純X線でC4椎体の異常陰影を指摘され,CT,MRI,椎骨動脈造影等の結果,頸椎血管原性腫瘍と診断された.手術は椎体切除術及び前方固定術を行った.病理診断はhemangioendothelioma grade Iであった.一般に血管原性脊椎腫瘍に対する手術では,術中出血量を減らすため,術前に栄養動脈のembolizationが薦められている.本症例では栄養動脈が細く,embolizationが技術的に不可能だったので実施しなかったが,大量出血には至らなかった.血管原性脊椎腫瘍で,術前のembolizationが不可能でも,術中出血量のコントロールが可能な症例もあると考えられた.
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