発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007342038
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三角線維軟骨複合体(TFCC)損傷状態を詳細に分析し、Palmer分類に該当しないTFCC損傷形態も少なからず存在した。今回、これらの症例を明らかにするとともに、治療に直結する新たな分類方法について考案した。直視下あるいは手関節鏡視下にTFCC損傷を確認し、今回カルテ調査が可能であった127例128関節を対象とした。Palmer分類に該当しない断裂は尺骨小窩部での断裂6関節、背側部断裂6関節、TFCC実質部の水平断裂3関節、背側遠位橈尺靱帯実質部の断裂1関節であった。また、これらの合併した複合損傷が17関節にみられた。TFCC損傷全体における各損傷の頻度はclass 1Aが43.8%、1Bが14.1%、1Cが2.3%、1Dが0.8%、尺骨小窩断裂4.7%、背側部断裂4、7%、水平断裂2.3%、遠位橈尺靱帯断裂0.8%、複合断裂13.3%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007