臨床室
遊離血管柄付き腓骨移植とreamer irrigator aspiratorを併用し関節固定術を施行した難治性下腿骨髄炎の1例
石濱 嘉紘
1
,
池口 良輔
,
福田 誠
,
神里 晋
,
吉田 正弘
,
冨永 亨
1聖隷福祉事業団総合病院聖隷三方原病院 整形外科
キーワード:
関節固定術
,
吸引術
,
骨髄炎
,
X線CT
,
腓骨
,
放射性核種イメージング
,
集学的治療
,
補綴関連感染症
,
膝関節置換術
,
体内埋込み具の除去
,
血管柄付き骨移植
,
イルリガートル
,
海綿骨
,
リーマー
Keyword:
Cancellous Bone
,
Arthrodesis
,
Combined Modality Therapy
,
Fibula
,
Osteomyelitis
,
Radionuclide Imaging
,
Suction
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Prosthesis-Related Infections
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Device Removal
pp.342-345
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2017272421
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60歳男。高所より転落して左脛骨高原粉砕骨折を受傷し、内固定術後1年経過時点で偽関節およびスクリューの関節内迷入を認め、抜去および人工膝関節全置換(TKA)が施行された。TKA術後1年で左膝関節痛および腫脹を認めたため当科外来受診し、検査結果および臨床経過からTKA術後感染による慢性骨髄炎と判断した。まず、人工関節抜去および病巣部の徹底的掻爬を行い、2週後に再度掻爬・洗浄ならびにデブリドマンを施行し、死腔にバンコマイシン塩酸塩含有セメントを補填した。更に、8週後に局所所見および採血結果から感染が鎮静化したと判断し、遊離血管柄付き腓骨皮弁移植とreamer irrigator aspiratorで採取した海綿骨を用いて骨移植を行った。術後3ヵ月で感染の再燃はなく、移植骨の癒合傾向を認め、術後8ヵ月で骨癒合が完成し、創外固定を除去した。
©Nankodo Co., Ltd., 2017